東京都ではあっても、伊豆諸島のような離島になると、それぞれの島で独自の古風な民俗文化が伝承されていることが多い。新島に伝えられる民俗芸能もそれであり、大踊、神楽、獅子木遣にその特色をみることができる。(東京都新島本村所在)
大踊は、八月十五日の盆に踊られる盆踊であるが、寺の境内で「御役所入り踊」「お寺入り踊」「伊勢踊」「ささら踊」「花見踊」などの曲を古風な振りで踊る。精霊踊の特色である顔を隠すという形式を残している。
神楽は、十二月八日の十三神社の祭礼をはじめ、島内各社の祭の折などに随時行なわれるが、かやみ衆とよばれる老婦人連が赤い鉢巻をし、太鼓、小鈴、散供袋などで拍子をとりながら、「神いさみ」「若松さま」「お船玉」「春駒」「江の島」などの神うた、民謡を唱う。神楽祈願の古風をとどめている。
獅子木遣は、十二月八日の十三神社の祭礼に出されるが、木遣唄を使う獅子舞として珍しい存在である。