大壇とは密教の加持祈祷などの修法の際、供物や法具を配備する台をいう。これは法隆寺聖霊院に伝来したもので、檜材製、総体黒漆塗とし、箱形基壇の上に華形の上壇を重ねた発達様の大壇である。上壇側面は上部に単弁の仰蓮、下部に複弁の伏蓮をあらわして漆箔【しつばく】を施している。基壇は三間に分から、各間に格狭間【こうざま】を設け、格狭間の縁・框【かまち】の几帳面に朱漆を塗っている。
張りの強い仰・伏蓮、雄大な形姿には鎌倉時代の特色がよくあらわれている。ことに甲板裏面に記された墨書寄進銘により、その由来・製作時期が明確であり、かつ最古の記年銘を有するもので、鎌倉時代大壇の代表的作例である。