八雲琴 やぐもごと

伝統芸能 音楽

  • 選定年月日:19570330
  • 記録作成等の措置を講ずべき無形文化財

 八雲琴【やぐもごと】は二絃琴である。文政年間伊予の人中山琴主【ことぬし】が創案し、初めは玉琴と呼んでいたが、後八雲琴と名づけたと伝えられている。
 これは杉または桐で作られた胴(古くは太い竹を割って作った)に同じように調律した二本の絃を張り、感所【かんどころ】を表わす象牙または螺鈿【らでん】の目印がほどこされたものである。
 奏法は、左手の中指に白竹または象牙で作った円筒形の管をはめて絃の感所を押さえ、右手のひとさし指に先端を斜めに切った鹿角または象牙の円筒形の管をはめて二本の絃を同時に弾じて奏する。
 荘重古雅な歌詞と曲調であるため、神事などに宗教音楽として奏され、明治の中ごろまでは盛んであったが、その後急速に衰えてしまった。昭和後期には、京都の大岸藤琴、田中緒琴【おごと】名古屋の一色輝琴【いっしきてること】、それに奈良の山本震琴【しんぎん】等伝承者は僅かとなり、現在上記の人々も没している。

八雲琴

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