国(東大保管分)と一連の絵図で、第一幅の京北班田図は平城京の一條より四條に至る班田図として著名なものである。内容は三種よりなり、弘仁二年の班田図によった三條図、宝亀五年の班田図に基づいた四條図、平安時代前期頃の田図に準拠したと推測される一、二條図とに区別されるいわば復原図で、西大寺本はその鎌倉後期の写と認められる。第二幅の堺相論図は正和五年に再発した両寺の相論に当って西大寺が秋篠寺側の狼藉の有様を作図した略図である。
附の寺中曼荼羅図は室町時代のもので、西大寺の姿を比較的忠実に伝えた絵図として注目され、伽藍図は江戸前期に往古の姿を復元的に想像したものである。