富山県東砺波郡の庄川の上流の風光幽すいな峡谷にある五箇山一帯の部落は、寿永年間、源平の合戦に惨敗した平家の落武者たちが山深く落ち延びて土着した所と伝えられている。この地には古くから多くの民謡や舞踊が伝承されている。その主なものは、「麦屋節」、「こきりこ節」、「早麦屋」、「輪島節」、「お小夜節」、「しよつしよ節」「古代神【こだいじん】」、「舞々ぶし」、「五箇山追分」、「といちんさ」、「石かち唄」などである。これらの芸能は、地主神社(四月二十三日、二十四日)、白山宮(四月二十六、二十七日)、住吉神社(四月二十二日)の祭礼に、また旧盆(八月十五日前後)に上演される。地方的特色の顕著な芸能である。