生人形(いきにんぎょう)とは、西洋の蝋人形に似て、まるで生きた人のように再現した作り物の等身大人形のことです。日本では張子(はりこ)細工で造形しました。本図は、熊本の細工人・松本喜三郎が、浅草奥山で興行した生人形を国芳が描いたものです。右上の内題を囲むのは、竹田亀吉が作った大象です。右に長崎・丸山遊女の身支度の人形を描き、中央、左に「手長足長(てながあしなが)」という空想的な異国人物人形を描いています。異国人物の陰影はとくに強調され、浮世絵の伝統に準じた遊女との表現の違いが注目されます。
【江戸の絵画】