カルタは、南蛮貿易とともにもたらされ、射幸心をくすぐる遊戯に用いられました。語源はポルトガル語の「Carta(カードのこと)」である。その構成は、現在のトランプに近くパオ(棍棒)、コップ(聖杯)、オウル(貨幣)、エスパーダ(剣)という4種の紋標に、各々1~9の数字札と3枚の絵札(女官、騎士、王)があり、合計48枚でセットとなります。後世には図様も日本化しますが、この版木はヨーロッパ製のおもかげをよく伝えています。同種の現物が1枚だけ滴翠(てきすい)美術館に現存し、「三池住貞次」の銘があるところから福岡県三池地方で作られたと推定されています。
後世、朱漆をかけて重箱に仕立て、堆紅(ついこう)に見立てています。蓋は重箱に仕立てた時にあつらえられたもので、その様式から判断して江戸時代後期頃の組み立てと推定されます。
【近世・近代の漆工・陶磁器・染織】【南蛮美術】