守谷長網横穴群出土遺物
もりやながあみおうけつぐんしゅつどいぶつ
民俗 有形民俗文化財 / 旧石器 縄文 弥生 古墳 飛鳥 奈良
- 千葉県
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旧石器、縄文、弥生、古墳、飛鳥、奈良
- 鉄剣:鉄製、両刃。断面はほぼ菱形を呈し、切先と茎(なかご)を欠失する。片面中央に稜が走る。銹化が激しい。
直刀:鉄製、すべて平造りで銹化が激しい。
鉄鏃:鉄製、有茎で長頸の鏃。銹化が激しく、茎部を欠失するものもある。
須恵器長頸瓶:完形で灰秞状の自然秞がかかるものと、わずかに口縁部を欠失し、無秞のものがある。前者は肩部が丸く立ち上がり、口縁部が外反した後つまみ上げられている。後者は肩部に稜をもち口縁部は欠失するがゆるく外反するようである。両者とも焼成は良好、高台を有する。
須恵器提瓶:口頸部の一部と、胴上部の約三分の二が残る。胎土は総じて精良で、焼成も灰青色を呈しており良好である。
須恵器坏:完形。ロクロ整形。底部は外面ヘラ削りで、全体に厚手の造り。胎土に長石や雲母粒等が交じる。明灰色を呈し焼成は良好。
須恵器無蓋高坏:口縁部の約四分の三のみが残り、胴部・脚部は欠失する。口縁部は開き気味に立ち上がり端部がわずかに開く。外面に2条の稜を有し、上側の稜上部に沈線が走る。この稜を境に下部が内側にくびれていく。灰青色を呈し焼成は良好。
土師器坏:盤状で口縁部の一部を欠失し、外面は風化が激しい。ロクロ整形。胎土および焼成は良好。にぶい橙色を呈し、口縁部に煤が付着する。
土師器埦:丸底で、口縁部付近三分の二弱を欠失する。口縁部外面にはナデによる低い稜を有する。底部はヘラ削り整形がなされ、煤が付着する。胎土はあまり精製されておらず、焼成は良好とはいえない。
- 鉄剣:全長65.2cm、最大幅4cm、最大厚1cm
直刀1:全長84,7cm、最大幅3.7cm、最大厚0.9cm
直刀2:全長80.8cm、最大幅3.2cm、最大厚1.0cm
直刀3:全長75.9cm、最大幅3.3cm、最大厚1.45cm
直刀4:全長48.9cm、最大幅3,4cm、最大厚1.1cm
鉄鏃1:全長16.5cm、最大幅0.9cm、最大厚0.5cm
鉄鏃2:全長20.5cm、最大幅0.7cm、最大厚0.5cm
鉄鏃3:全長12.9cm、最大幅0.9cm、最大厚0.5cm
鉄鏃4:全長16cm、最大幅1cm 、最大厚0.5cm
鉄鏃5:全長15cm、最大幅0.8cm、最大厚0.55cm
鉄鏃6:全長15.9cm、最大幅1cm、最大厚0.5cm
鉄鏃7:全長15.6cm、最大幅0.8cm、最大厚0.55cm
鉄鏃8:全長12.3cm、最大幅0.9cm、最大厚0.5cm
鉄鏃9:全長19.4cm、最大幅0.8cm、最大厚0.5cm
鉄鏃10:全長18.6cm、最大幅0.8cm、最大厚0.55cm
須恵器長頸瓶1:器高23.1㎝、口径8㎝、 胴部径18.5㎝、高台高0.7㎝
須恵器長頸瓶2:器高26.1㎝、頚部径5.9㎝、肩部径16.1㎝、底径8.7㎝
須恵器提瓶:器高13.3㎝、推定口径7㎝、胴部横幅15.2㎝
須恵器坏:器高4.1㎝、口径13.5㎝、底径7.5㎝
須恵器無蓋高坏:口径12.4㎝、残存高3.3㎝
土師器坏:器高3.4㎝、口径15.5㎝
土師器埦:器高7㎝、口径11㎝
- 22点
- 千葉県勝浦市新官1343番地の1
- 勝浦市指定
指定年月日:20170714
守谷長網横穴群では、7号横穴は奥壁幅が3.92mで最も規模が大きく、鉄剣・直刀・鉄鏃・須恵器提瓶・須恵器無蓋高坏・土師器埦など豊富な遺物を副葬していた。他の横穴は奥壁幅が2.6mから3.0mと規模が小さく、極めて家族墓的色彩が強く、3号横穴から出土した6個の頭骨のうち、熟年期男性のものからは潜水漁に従事していたことを示唆する特徴が見いだされている。
平城宮内裏東方東大溝地区から出土した天平期(729-49)の荷札木簡には、「安房国長狭郡置津郷」からアワビが運ばれたことが記されており、当時の守谷地区は木簡に記された地であり、守谷長網横穴群が営まれた時期とほぼ重なる。
守谷長網横穴群からの出土遺物は、本市における古墳時代から奈良時代における様子を知る上で貴重である。
- 勝浦市
- 有形民俗文化財