歴史資料/書跡・典籍/古文書 文書・書籍 / 明治 安土・桃山 江戸 平安 室町 鎌倉 南北朝
高良大社は筑後国一宮であり、高良玉垂命を主神とする式内社で、延暦十四年(七九五)従五位下の神階を授けられた。
本社の中心となったのは、いわゆる「高良三家(こうらさんけ)」、つまり、物部氏の流れで大祝職を務めた鏡山家、神職を司る大宮司家、神仏混淆のなかで仏教を司る天台宗の座主家である。高良大社文書は、これら諸家に伝わった文書を中心に構成されている。
斉衡三年(八五六)の筑後国符写は、鏡山家の祖先とみられる祝の物部大継に把笏を許したものである。天慶七年(九四四)の筑後国解写は、現存最古の国内神名帳で、一国内の神々の名称を書き上げたものである。
このほかの文書には、室町時代から安土桃山時代にかけて、大友氏をはじめとする九州諸大名から高良三家に充てられたものが多い。また、安土桃山時代の成立とみられる高良玉垂宮秘書は、全長三〇メートル近い大部なもので、大祝家の祭礼、修法等を克明に記述したものである。
本文書群は、高良大社および北部九州を中心とする歴史研究上、極めて貴重である。