県指定天然記念物の漣痕とは、小さな湾をへだててすぐ北側に位置し、スランプ構造そのものは珍しいものではないが、ここのものは非常に典型的で、地層堆積時の環境をよく示している。崖面にみられるスランプ構造の内部は、軸面をわずかに東に傾けた1つの背斜と、その東に続くごく緩い向斜と背斜からできており、この両者は落差30cmほどの逆断層により分断されている。その内部を構成する砂岩がまだ未固結のコロイド状態にあった時、東から西へ向っての海底地すべりによって転位変形したものと考えられ、典型的な褶曲型のスランプ構造といえる。