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群馬の人
Man from Gumma
1952年
ブロンズ
高 44.0cm
1952年 第16回新制作協会展
シベリアでの抑留生活を終えて日本へ帰った佐藤忠良は、「首狩り」と呼ばれたほど多くの首を制作している。そしてその中には、この像と同じく一般的な肖像彫刻とは多少性格を異にする作品がいくつか見られる。《木曾》(1955年)、《常磐の大工》(1956年)などがそれで、どれもわれわれが日常目にしている平凡な日本人の顔でありながら、そこには作者がその土地と人間に対してもっているイメージが集約されて表わされている。この作品についても群馬県出身のある詩人がモデルとなってはいるものの、この他に作者の人生の中でとくに印象深い何人かの群馬県出身の人―中学時代の友人、軍隊の仲間―の顔がオーヴァーラップされて、一つの顔となっている。静かでありながら非常に堅固なモデリングは、風土に根づいて生きてゆく人間のもつ充実感と存在感をこの作品に与えている。1950年代後半、作者はこれらの首と並行してイタリア彫刻の影響を感じさせるような裸婦像も制作している。そして、1960年代末ごろから現在よく知られているようなジーパンや帽子をあしらった洗練された裸婦像が出てくることとなる。またそれと並行するように、首も王貞治をはじめ特定の人物をモデルとする肖像が多くなってくる。