東福寺第49世在山素璿(1384没)の肖像画で、同寺の画僧である明兆 (「みんちょう」とも読む。1352~1431)の基準印を有する絹本の秀作である。在山と親しかった仲方円伊 (1354~1413)が在山23回忌の年にあたる応永13年に賛を書いており、在山の高弟の求めで作られたことがわかる。東福寺伝来で落款と年記のある明兆作は、明兆ひいては日本の南北朝期から室町時代初期にかけての絵画史を考える上での基準作としてそのほとんどが重要文化財に指定されており、本作についてもそれらに加わるべき作として高く評価することができる。