黒韋威肩取腹巻〈大袖付/〉
くろかわおどしかたどりはらまき〈おおそでつき/〉
工芸品 / 室町
- 東京都
-
室町
- 総体を黒韋で威し、上から三段を紅・白・紅糸で肩取にした腹巻である。
胴、袖ともに、黒漆塗の盛上札で、それぞれの要所の札板は鉄と革を一枚交ぜとする。銅製鍍金唐草文の透彫りを施した八双金物等の金具には、八重菊の双鋲を打ち、高紐の鞐および袖付の茱萸は、魚々子地に唐草文が細緻に表されている。
実用的で汎用性の高い腹巻の遺品は、金具や威毛など、後世の修理によって補作または改変されたものが多いなかにあって、この腹巻は、左肩上の欠失等、所々に損傷があるものの、製作当初のものと思われる札板や威がほぼ生ぶで残っている。また、唐草文透彫りの金銅製八双金物も特に精巧であり、精緻に仕立てられた優品である。
- 胴高27.8㎝ 草摺高26.7㎝ 大袖高42.2㎝ 幅35.0㎝
- 1領
- 東京都港区南青山6-5-1
- 重文指定年月日:20230627
国宝指定年月日:
登録年月日:
- 公益財団法人根津美術館
- 国宝・重要文化財(美術品)
総体を黒韋で威し、上から三段を紅・白・紅糸で肩取にした腹巻である。威糸や金具、染韋、組紐など、総体の構成、造りなどから、胴と袖は当初から一具であったものと思われる。
胴、袖ともに、黒漆塗の盛上札で、それぞれの要所の札板は鉄と革を一枚交ぜとする。銅製鍍金唐草文の透彫りを施した八双金物等の金具には、八重菊の双鋲を打ち、高紐の鞐および袖付の茱萸は、魚々子地に唐草文が細緻に表されている。
実用的で汎用性の高い腹巻の遺品は、金具や威毛など、後世の修理によって補作または改変されたものが多いなかにあって、この腹巻は、左肩上の欠失等、所々に損傷があるものの、製作当初のものと思われる札板や威がほぼ生ぶで残っている。また、唐草文透彫りの金銅製八双金物も特に精巧であり、精緻に仕立てられた優品である。
袖を具備した室町時代の腹巻の典型的な形式を示し、当初の姿をよく残した貴重な資料である。