歴史資料/書跡・典籍/古文書 文書・書籍 / 安土・桃山 江戸
『三藐院記』は、三藐院関白とも呼ばれた近衛信尹(一五六五~一六一四)の自筆による記録である。
同記録は、日次記である本記と、件別に記録された別記からなるが、別記の方が詳細で、量も本記にまさっている。信尹は、宿願であった自身の関白任官に関する記録「関白宣下記」等を作成している。「関白宣下記」は、信尹に対する関白宣下に際して、朝廷より下された一連の文書(附指定「関白宣下」)を似寄りの料紙をあつらえて筆写したものである。このように別記は、信尹が関心を寄せる内容ごとにまとめた記録であり、信尹の関心の所在を明らかにしうる記録でもある。
『三藐院記』は、安土桃山時代から江戸時代初期に至る政治史、文化史のみならず、配流中の薩摩での記事等九州地域史の動向をも伺い知ることができる史料であり、たいへん価値が高い。