磯子区杉田八幡神社は「新編武蔵風土記稿」に「八幡村ノ鎮守ナリ、別当妙観寺」とある。明治の神仏分離により、妙観寺は八幡宮の別当職を解かれて神社を分離した。時の住職15世帰一院日中は、明治6年(1873)八幡宮を杉田村の鎮守とし、妙観寺を廃絶して僧職を離れ、神職となった。現在、元禄5年(1692)在銘の狛犬が神社拝殿前に左右一対に置かれている。口をあける阿形と口を閉じる吽形の一対のうち、阿形像は上あごが欠けているが、背に残る銘から妙観寺住職が奉納したことが明らかである。この和様の狛犬は、背中に銘があること、獅子の形をとっていないこと等々により、大変珍しいものである。