束の間の幻影

版画 その他

  • 駒井哲郎  (1920-1976)
  • コマイ、テツロウ
  • 昭和26年 / 1951
  • 銅版・紙・1
  • 17.5×28.5
  • 左下に刷番号、書込み; 右下に署名
  • 28回春陽会展 1951

113
駒井哲郎(1920−1976)
KOMAI,Tetsuro

束の間の幻影
Momantary Illusion
昭和26年(1951)
東京国立近代美術館蔵

114
駒井哲郎(1920−1976)
KOMAI,Tetsuro

13
13
昭和34年(1959)
東京国立近代美術館蔵(作者寄贈)

日本における本格的な銅版画の確立と発展につとめた駒井哲郎は,メリヨン,ルドン,ホイッスラー,ムンク,長谷川潔などの銅版画にひかれ銅版画を始め,またフランスの文学や音楽にも親しんだ。駒井は繊細な感受性に微密さを加え,「銅版詩人」と呼ばれるにふさわしい詩的幻想性の世界を開いた。
同じ腐食銅版画でも線のエッチングに対して,面を強調するアクアチントで制作された≪束の間の幻影≫は,シュルレアリスムと抽象が融合したような作品であり,透明度のある立体が空間に揺れ動き,駒井自身の言う「束の間の夢」,「心の高揚」と「精神の優位」を信じたい願いが込められている。≪13≫では有機的なフォルムが流動的に配され,左に「13」の数字が刻され,アクアチントにエッチングを併用して形態を明瞭に刻しながら,微妙な濃淡の空間のなかに浮遊感のある詩的幻想が出現している。


束の間の幻影

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