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b)軸組部の構造

 基礎は自然石の礎石とし、その上に角柱をひかり付けて、1間または1間半間隔で密に立て、頂部を桁と梁で固め、途中に多くの貫と差し鴨居を入れて、軸部を強固に固める。上屋の梁間(ここでは叉首の下弦材となるウスバリの長さ)は一般に3間から4間であるが、規模の大きなものでは6間以上に及ぶものもある。多くの場合、片側または両側に半間の下屋を設けて梁間をさらに拡張している。この場合、梁間中央付近に桁行方向に架かる牛梁と側柱の間に、チョウナバリと呼ばれる根曲材の梁を架けて、上屋柱を抜いて下屋を室内に取り込む工夫をしている(図3)。
 チョウナバリは、雪深い急傾斜地のために根元が曲がって成長した樹木を利用したものであり、土地の気候風土によって得られる資材を有効に活用し、また、構造力学的にも優れた利用法であると評価できる。このような梁の利用は、北陸地方を中心とする豪雪地帯の民家にも見られるものであり、必ずしも白川郷と五箇山地方に限られたものではないが、合掌造り家屋の構造的な、あるいは室内の空間構成の特色の1つとすることはできる。
 桁より下の構造的な特色としては、一般的な民家に比較して柱や梁等の部材が太く、また、時代が下がるものでも側廻りや部屋境の柱は1間または1間半毎に立て、貫を密に入れるなど、全体に堅固に造られていることである。これは、大きな屋根とそこに積もる雪の荷重に耐えるためのものといえる。

JAPAN:SHIRAKAWA-GO/GOKAYAMA


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