絵画 / 室町
賛者古岳宗亘【こがくそうこう】は大徳寺七十五世で、広く大名富豪の帰依を受けた当代名僧の一人である。像主もこの古岳に帰依し、また後援した武将の一人であったと思われるが、現在、稲葉氏の誰であるか明らかでないことが惜しまれる。おそらく美濃稲葉氏、たとえば稲葉一鉄などと有縁の人と思われる。本図は、賛にもあるごとく寿像であり、その智将を思わせる意志的な骨相や禀とした風姿をよくとらえ、生彩ある表現は戦国時代の肖像画として高く推賞される。また太刀や拵【こしらえ】は当時の武将の好尚を示す興味深い資料となろう。
絹本著色稲葉一鉄像
絹本著色朝倉敏景像
絹本著色斎藤道三像