絵画 / 大正
場所は長瀞という。溪流に舟水車三つを停め、散り行く桜花に晩春の情感を画く。川合玉堂(一八七三~一九五七)は、独自の自然観照にたち温雅なそして清澄な気品ある作風を展開して、近代日本画の形成に一役割を果たしている。全体に白緑っぼい調子で、表現は穏やかであるが、玉堂壮年期の旺盛な制作意欲を示すもので、「彩雨」(昭和十五、六十七歳)や戦後作「暮雪」(昭二十七)などとともに代表作にあげられる。第十回文展出品。一九一六年(大正五)。
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紙本墨画籠煙惹滋図〈浦上玉堂筆/〉
浦上玉堂
切通しの写生〈岸田劉生筆 一九一五年/油絵 麻布〉
岸田劉生
行く春
川合玉堂