惜春賦

絵画 油彩画

  • 小絲源太郎  (1887-1978)
  • コイト、ゲンタロウ
  • 昭和7年 / 1932
  • 油彩・キャンバス・額・1面
  • 117.0×91.0
  • 右上に署名; 左上に年記
  • 13回帝展 東京府美術館 1932

103 小絲源太郎(1887−1978) 惜春賦 1932年
 東京生まれ。白馬会研究所および東京美術学校に学ぶ。1910年第4回文展初入選。14年、15年に文展で連続して褒状、30年、31年の帝展で連続して特選を受け、戦後は日展で活躍した。54年日本芸術院賞受賞。59年日本芸術院会員。65年文化勲章受章。
 小絲は、印象派的な光の表現から、克明な写実を経て、次第に日本の風土に根ざしつつ、油絵具の特性を活かした剛直な筆致の作風へと展開していったが、この《惜春賦》は、中期の細密描写を代表する作品のひとつである。ペルシャの三曲の衝立に描かれた樹下女性像と、その手前で光をあびて浮かび上がる罌粟の花とがエキゾチックな魅力を生み出している。制作にあたっては、小石川の植物園や美術学校の花壇などで写生を繰り返して構想をまとめ、日本画用の細い筆で描いたという。小絲は中国の宋元画への関心を持っていたというが、この作品では東洋的な写実と西洋的な写実とが渾然一体となっている。

惜春賦

ページトップへ