歴史資料/書跡・典籍/古文書 文書・書籍 / 室町 安土・桃山
『言継卿記』は、正二位権大納言山科言継(一五〇七~一五七九)の日記であり、戦国期の日記を代表するものの一つである。大永七年(一五二七)から天正四年(一五七六)のうち四〇年分の原本が伝わる。山科家は内蔵寮を管領し、また言継が医薬・文芸・音楽・故実(こじつ)などに堪能であったことから、それらの関係記事も豊富である。ほぼ全てに紙背文書があり、総数は二九一七通にもおよぶ。
このように本書は言継自筆の同時代史料であり、室町時代後期から安土桃山時代にかけて室町幕府・将軍の動静をめぐる政治状況をはじめ、社会・経済・文化など、多方面の研究において極めて価値が高い。
なお、言継自筆原本は他に京都大学附属図書館に一冊(菊亭本)、天理大学附属天理図書館に三冊(別記)が所蔵されている。附とした写本は前記菊亭本享保八年の写本である。