学問の神様・菅原道真(845~903)を祖とするという加賀藩主・前田家の関係等で、高岡など旧藩領域には特有の天神信仰が残っている。高岡では、男の子(元は長男のみ)を授かると母親の実家から掛軸や人形の天神像が贈られる。それを毎年12月25日に床の間に飾り、翌年1月25日にしまう風習が残っている。
令和4年、射水神社の「越中天神さま送り清祓」により奉納されたものを同社より当館が寄贈を受けた。
【1】紙本著色束帯天神座像
繧繝縁の上畳に座す束帯姿の天神を描く。向かって右後ろに松と梅が描かれる。天部右側の一部が破れあり 。松石(印文不明)は不明。
【2】絹本著色束帯天神座像
繧繝縁の上畳に座す束帯姿の天神を描く。向かって右後ろに松と梅が描かれる。 右下に落款「観峰謹写」、白文方印「蔵野」、朱文方印「観峰」とある。 蔵野観峰は不明。
【3】絹本著色綱敷天神座像
綱敷天神とは菅原道真(菅公)が昌泰4年(901)に大宰員外帥に左遷された道程の須磨の浦(神戸市)で波が高くなり航海を中断した。その時、漁師たちが綱で円座を作り道真に勧めた故事による。 右側に落款「明治亥辛(ママ)仲冬/蓉湖筆」、印章(白文方印「蓉湖/画印」)がある 。蓉湖は山岡直記(別紙)の号と同じだが、要確認。
【4】紙本著色天神騎馬像
大変珍しい騎馬像である。表装の天部の左右が傷み、小さな穴あり。
【5】紙本著色束帯天神座像
繧繝縁の上畳に座す束帯姿の天神を描く。向かって右後ろに松と梅が描かれる。本紙左上部に補修痕あり 。詞が書かれた同梱物あり
【6】絹本著色束帯天神座像
繧繝縁の上畳に座す束帯姿の天神を描く。向かって右後ろに松と梅が描かれる。本紙中央右に落款「芳円」、印章(白文方印「髙煕/之印」)がある。芳□は不明 。本紙上部から天部にかけてシミあり
【7】束帯天神座像 (放生山御真影写)
右下に「放生山御真影写」と刷られており、放生山曼陀羅寺(射水市)蔵「菅公画像」の写しとわかる。書外題「天神/天神様/天神/テズサマ(以上全て異筆)/甚へ」。右の軸端欠損、全体に折れなど状態悪し。
【8】紙本著色束帯天神座像
繧繝縁の上畳に座す束帯姿の天神を描く。向かって右後ろに松と梅が描かれる。本紙、及び全体的に折れ、焼け、表装のはがれなどがある。
【9】紙本著色束帯天神座像
繧繝縁の上畳に座す束帯姿の天神を描く。向かって右後ろに松と梅が描かれる。左上には賛「千里飛□ 西溟伝徳香風標/何所以□ 立朝庭」及び落款「梅堂拝書」、印章(白文方印「□□」)がある。梅堂は不明。本紙中央左折れ、上部に破れ、汚れ、折れなどあり。左上部、右上部破れあり
【10】絹本著色束帯天神座像
繧繝縁の上畳に座す束帯姿の天神を描く。向かって右後ろに松と梅が描かれる。右下に落款「□ 哺謹写」印章(白方方印「□敬」)あり。□哺は不明。八双(表木)破損、分離している。中廻し、下地、つなぎ目に破れあるなど表装の状態は悪い。
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