松田権六 1896-1986
竹文椀(たけもんわん)
漆/蒔絵
H.10.8, D.12.7cm 1967年
MATSUDA Gonroku
Bowls, bamboo design, maki-e and colored lacquer
lacquer / maki-e
六客一組の椀で、高台の高い桃山時代の様式を踏襲した椀型である。金色と朱色で、全体に竹の葉の模様を散らす。竹の葉の配置や彩色、組み合わせは一椀ごとに微妙に異なっており、六客すべてを並べても画一化された印象がない。蓋の摘みの内側に二客だけ金と朱色でそれぞれ鳥を描き、正客と二の客の椀が区別できるよう配慮がなされている。荒川豊蔵旧蔵。
松田権六は、生活に最も密着した漆器である椀に早くから関心を持ち研究している。その成果はまず『時代椀大観』(寶雲舎、昭和14年)としてまとめられている。この〈竹文椀〉の木地には檜材を用いているが、これは正倉院に伝わる椀から学んでいる。素材の選択、椀型から図案にいたるまで、長年に渡る古い椀の研究が随所で生かされている。
1896年 石川県金沢市大桑町生まれ
1919年 東京美術学校(現・東京芸術大学)漆工科卒業
1933年 英国、仏国をはじめとする欧州各国へ視察旅行
1953年 正倉院御物の漆芸品調査を行う
1955年 重要無形文化財「蒔絵」保持者(人間国宝)に認定される