白氏詩巻
はくししかん
概要
漢詩は平安時代の貴族にとって大切な教養でした。当時は中国の唐時代の白居易の詩集『白氏文集』が大いにもてはやされていました。この作品もその流行を受けて書き写されたものです。色変わりの美しい料紙に、8篇の詩を、美しく明るい書風で書き進めています。巻末にある奥書から、日本的な書の完成者として知られる藤原行成が47歳の時に記したと知られます。この作品は貴族の贈り物として行成が依頼により製作した書の手本なのですが、いわゆるお習字のお手本とは異なり、鑑賞を目的に作られたものです。また、紙背の継ぎ目の部分には伏見天皇の花押と呼ばれるサインがあり、もとは天皇が愛玩された作品であったことがわかります。
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