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北海道
国指定文化財(重要文化財)小樽港防波堤施設 北防波堤北海道小樽市手宮一丁目地先
北海道における海陸運輸の拠点小樽港を激しい波から防護するため設置された長大な防波堤であり、北・南・島防波堤の3所からなる。北防波堤は明治41年、南防波堤は大正前期に竣工し、島防波堤と北防波堤延長部が大正9、10年に完成した。コンクリートの巨塊を傾斜させて積む手法と巨大な鉄筋コンクリート造ケーソンによる安定性に優れた構造で築かれ、火山灰を配合して経済性と強度を両立した高度なコンクリート技術も用いた。百年を超えてなお激浪の衝撃に耐え続ける、当時最高水準の技術による土木構造物。日本人技術者が、調査から計画、設計、製作、施工までの全てを統括し、北海道開拓の重要拠点である港湾都市小樽の発展を支え続けた記念碑的な大規模港湾施設でもあり、近代港湾史上価値が高い。
国指定文化財(登録無形民俗文化財)吉野葛の製造技術奈良県宇陀市、御所市
吉野葛の製造技術は、奈良県吉野地方に伝承されてきた、クズの根から抽出したデンプンで葛粉を製造する技術である。山中に自生するマメ科のクズは、根にデンプンを蓄積する習性をもっており、我が国では、これを冬季に採取し、精製することで、薬用や食用に利用してきた。
クズの根を細かく砕いてデンプンを取り出し、乾燥させで粗葛とした後、冷水に晒して不純物を丁寧に取り除く「吉野晒し」の工程を経て、白色の葛粉を完成させる。本件は、葛の製造技術の成立を示すものであるとともに、我が国におけるデンプンの採取・精製の技術を考える上で注目される。
国指定文化財(登録無形民俗文化財)敦賀のおぼろ昆布製造技術福井県敦賀市
敦賀のおぼろ昆布製造技術は、福井県の敦賀地方に伝承されてきた、おぼろ昆布と呼ばれる薄い帯状の昆布を作る技術である。敦賀は、古くから日本海の海運の要衝であり、北方から流通した昆布を用いて、近世後期には、昆布の加工業が盛んとなり、おぼろ昆布も製造され始めた。
北海道産の真昆布を材料とし、酢に漬けて柔らかさを調整した後、専用の刃物を巧みに操って、一定の幅と厚さに削り出す技術であり、完成品は、極薄でも溶けにくく、汁物料理などに使われる。
国指定文化財(記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財)津軽・南部の刺し子技術
津軽・南部の刺し子技術は、青森県に伝承されてきた「刺し子」と呼ばれる衣類の縫製技術である。寒冷な気候のため、衣類の保温や補強を目的として、重ねた麻布を木綿糸で細かく刺し縫いする技術で、津軽地方では「こぎん刺し」、南部地方では「菱刺し」と呼ばれ、いずれも装飾性に富んだ菱形の糸目模様を刺し連ね、丈夫な布に仕立てる。
こぎん刺しは、青森県西部の弘前市を中心とする旧津軽藩領に伝承される刺し子技術で、麻布の奇数の経糸を拾い、「モドコ」と呼ばれる縦菱形の単位模様を基本形とする。一方、菱刺しは、青森県東部の八戸市を中心とする旧南部藩領に伝承される刺し子技術で、麻布の偶数の経糸を拾い、「カタコ」と呼ばれる横菱形の単位模様を刺し連ねる。