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北海道・札幌市中央区

国指定文化財(登録無形民俗文化財)吉野葛の製造技術奈良県宇陀市、御所市

吉野葛の製造技術

 吉野葛の製造技術は、奈良県吉野地方に伝承されてきた、クズの根から抽出したデンプンで葛粉を製造する技術である。山中に自生するマメ科のクズは、根にデンプンを蓄積する習性をもっており、我が国では、これを冬季に採取し、精製することで、薬用や食用に利用してきた。
 クズの根を細かく砕いてデンプンを取り出し、乾燥させで粗葛とした後、冷水に晒して不純物を丁寧に取り除く「吉野晒し」の工程を経て、白色の葛粉を完成させる。本件は、葛の製造技術の成立を示すものであるとともに、我が国におけるデンプンの採取・精製の技術を考える上で注目される。

国指定文化財(登録無形民俗文化財)敦賀のおぼろ昆布製造技術福井県敦賀市

敦賀のおぼろ昆布製造技術

 敦賀のおぼろ昆布製造技術は、福井県の敦賀地方に伝承されてきた、おぼろ昆布と呼ばれる薄い帯状の昆布を作る技術である。敦賀は、古くから日本海の海運の要衝であり、北方から流通した昆布を用いて、近世後期には、昆布の加工業が盛んとなり、おぼろ昆布も製造され始めた。
 北海道産の真昆布を材料とし、酢に漬けて柔らかさを調整した後、専用の刃物を巧みに操って、一定の幅と厚さに削り出す技術であり、完成品は、極薄でも溶けにくく、汁物料理などに使われる。

国指定文化財(記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財)津軽・南部の刺し子技術

津軽・南部の刺し子技術

 津軽・南部の刺し子技術は、青森県に伝承されてきた「刺し子」と呼ばれる衣類の縫製技術である。寒冷な気候のため、衣類の保温や補強を目的として、重ねた麻布を木綿糸で細かく刺し縫いする技術で、津軽地方では「こぎん刺し」、南部地方では「菱刺し」と呼ばれ、いずれも装飾性に富んだ菱形の糸目模様を刺し連ね、丈夫な布に仕立てる。
 こぎん刺しは、青森県西部の弘前市を中心とする旧津軽藩領に伝承される刺し子技術で、麻布の奇数の経糸を拾い、「モドコ」と呼ばれる縦菱形の単位模様を基本形とする。一方、菱刺しは、青森県東部の八戸市を中心とする旧南部藩領に伝承される刺し子技術で、麻布の偶数の経糸を拾い、「カタコ」と呼ばれる横菱形の単位模様を刺し連ねる。

国指定文化財(重要無形民俗文化財)久礼八幡宮の御神穀祭高知県高岡郡中土佐町

久礼八幡宮の御神穀祭

 久礼八幡宮の御神穀祭は、高知県中土佐町にある久礼八幡宮の秋の例祭に行われる神饌奉納の行事で、オミコク(御神穀)と呼ばれる独特の神饌を作って神社に納め、五穀豊穣を祈願する。
 オミコクは、160個の丸餅をガマの葉で編んだ菰で包み、弓状に整えたものと炊いた米の2種で、トウヤと呼ばれる当番宅などで用意される。トウヤは、屋敷地などにホウドウと呼ばれる土地を持つ特定の家々が1年交代でつとめる。
 例祭前日の深夜、オミコクは、サイキョニンと呼ばれるトウヤの代表によって担ぎ棒で担がれ、御神穀行列と称する行列を組んで、燃え盛る大松明や賑やかな太鼓に伴われながら八幡宮の社殿に運ばれる。オミコクのうちの米飯は、持参した麹と水を加えて混ぜ、一夜酒として奉納され、餅は奉納後、八幡宮境内で参詣者に撒与される。