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鳥取県・八頭郡智頭町
国指定文化財(重要文化的景観)智頭の林業景観鳥取県八頭郡智頭町
中国山地を背景とした山間地において,江戸時代から続く人工林とその森林に囲まれた山村集落,旧街道から成る林業景観である。樹齢約350年と伝わる慶長スギと名付けられた大木が現在も残っている。江戸時代に山林の減少が原因とされる大洪水や飢饉などの被害が相次いだため,鳥取藩の管理のもと災害対策と産業振興としてスギの植林が盛んに進められた。智頭の林業にとって最も重要であったのが,積雪地帯であるこの地に生息していた天然スギを利用して明治期において育苗技術が確立されたことであった。この技術確立により,明治期に植林された100年を超えるスギ人工林が豊富に残っており,その後の大正時代から戦後の造林期の植林も多い。また,林業を生業として暮らしてきた芦津(あしづ)集落は茅葺民家や土蔵などが多く現存し,集落を取り囲む森林は,林業集落ならではの景観を形成し,森林資源で財を得た石谷(いしたに)家(け)住宅を中心とした宿場町も当時から現在に至る往来の面影を残す歴史的景観を形成している。さらに木材の運搬手段とした千代川,森林鉄道,旧街道も往時の生業の姿を垣間見ることができる。このように林業という中心的産業を通じて,森林・山村集落・宿場町・流通往来景観など多様性に富んだ景観が形成され,我が国における中山間地における造林の典型的な林業景観として重要である。
国指定文化財(登録有形文化財(建造物))米原家住宅下門及び塀鳥取県八頭郡智頭町大字智頭字町ノ内546
主屋の南、備前往来に面して開く脇門。切妻造桟瓦葺の一間棟門で、通りより半間奥に建ち、両脇に塀が矩折で取付く。両開板戸に一枚板を張り、乳金物で閂を受ける。棟は青海波で飾り、施釉の鬼瓦には当家の家紋「菱木瓜」を入れる。備前往来側の景観を整える。
国指定文化財(登録有形文化財(建造物))米原家住宅上門及び塀鳥取県八頭郡智頭町大字智頭字町ノ内546
主屋の東、智頭往来に面して開く。三間一戸薬医門で控柱を表側に立て、両脇にのびる塀の起点とする。屋根は切妻造桟瓦葺で棟の輪違積に十字紋をあしらう。両開板戸には大振りな八双金物を打ち、天井に幅広の隠岐スギを使う豪壮な門塀で、往来の景観を整える。
国指定文化財(登録有形文化財(建造物))米原家住宅土蔵鳥取県八頭郡智頭町大字智頭字町ノ内546他
敷地南奥に建つ。桁行六間梁間二間半、土蔵造二階建、切妻造桟瓦葺で北面に下屋を付す。一階は二室とし北面に出入口を二箇所設け、二階は一室とする。外壁は漆喰塗で、一階腰壁と下屋上方は海鼠壁とし、目地を山形断面に尖らせる。上質な左官仕事を見せる土蔵。