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東京都・千代田区
国指定文化財(国宝・重要文化財(美術品))旭彩山桜図花瓶〈三代清風與平作/〉千代田区千代田1-8
明治三十八年(一九〇五)の日本美術協会第三十七回美術展覧会で三等賞銅牌を受賞し、宮内省買い上げとなった。長い年月をかけて清風が追究した白磁、浮文、釉下彩の技術を結集し、その到達点を示す代表作である。また、日本の美意識を反映させた作として、明治時代を代表するものであり、日本近代陶磁史上、重要な作例である。
国指定文化財(国宝・重要文化財(美術品))宇治川蛍蒔絵料紙硯箱〈飯塚桃葉作/安永四年〉千代田区千代田1-8
本作は、宇治川に蛍が飛び交う意匠を、高蒔絵を主とする技法で加飾した料紙硯箱である。初代飯塚桃葉(生年不詳〜一七九〇)は、徳島藩主蜂須賀家に抱えられた。お抱え蒔絵師として、注文主の庇護のもと材料など経済的な制約にとらわれず、最高の技術で注文に応えようとする桃葉の姿勢がうかがわれる。桃葉の高蒔絵の代表作であるとともに、江戸中期の蒔絵における装飾性の到達点を示す作品の一つとして重要である。
国指定文化財(国宝・重要文化財(美術品))ベルサリエーレの歩哨(松岡寿筆)東京都千代田区千代田
松岡寿(1862~1944)は岡山の出身で、川上冬崖への入塾、工部美術学校でのフォンタネージへの師事を経て、イタリアに留学し、早期に西洋絵画の技法を習得した日本人画家である。本作はイタリア統一に貢献した部隊の一歩兵を描いた油画で、ローマ滞在中の松岡が明治天皇の命を受けて制作し、帰国後に献上した。松岡のイタリアにおける修学の総決算とされる。早くに西欧への渡航を果たし、帰国後は油画の地位確立と教育に大きな役割を果たした松岡の代表作として重要であり、日本の油画の展開を考えるうえでの学術的価値も高い。
国指定文化財(国宝・重要文化財(美術品))絵師草紙東京都千代田区千代田
ある貧しい絵師が天皇から領地を与えられ、いったんは驚喜したが、結局年貢は手に入らず、将来を悲観した絵師は息子を出家させることにし、この間の顚末を文章と絵であらわしたと称する絵巻で、後醍醐天皇(1288~1339)親政期の社会の細部に光をあてたと解しうる内容となっている。絵は堅実な構成と正確な描線、表情豊かで滑稽味のある人物描写と貧しさを際立たせる情景描写に優れる一方、主人公たる絵師の描写には巧拙があり、そこにもこの絵巻を描いた絵師の立場が反映しているとみられる。特色ある中世絵巻として貴重である。