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女
Woman
1956(昭和31)年
テラコッタ 高88㎝
terra cotta
第2回現代日本美術展
最初、朝倉文夫から彫刻の手ほどきを受けた木内は、パリへ渡りグランド・ショーミエールにおいて直接ブールデルから指導を受けるが、そこでブールデルは、木内の粘土の裸婦像を金箆で「モデルも見ないで大根でも刻むように」刻んでみせたと伝えられる。その時、木内はモデルの細部から離れて造形の必然的な構築が存在することを知ったという。その後、彼はヨーロッパにおいてギリシアのアルカイックなものに対する傾倒を深めることとなる。そして彼の作品も、内的な生命の燃焼から発したような、必然性をもったデフォルマシオンによる裸婦像が主なものとなり、そこでは形態は有機的でつねに見る者に何らかの動きを感じさせることとなる。それらは視覚的であるというよりはむしろ触覚的な彫刻といえよう。木内はよくデッサンするように粘土をひねって即興的に小さな裸婦像をつくっている。この作品についても小像ではないがそのような即興性からくる動きと軽やかさを感じることができよう。また土という素材と豊満な女性像の組み合わせは、この作品が原始美術の素朴な女神像と近い性格をもっていることも感じさせる。