彫刻 / 平安
来迎会や供養会に用いる面である。完形の面中一面は平安後期のいかにもおとなしい相好のもので、裏に「観□」の墨書があり、あるいは観音面かとも考えられる。断片中二片は裏に保元三年(一一五八)の刻銘を有し、肉付けにもゆったりとした張りがあり、上歯をわずかにあらわした表情にも変化があるもので、他の完形の二面は鎌倉初頭にこの保元面にならって作られたかと思われる。これらの菩薩面は必ずしも一具のものとはいい難いが、平安から鎌倉にかけての基準的作例として、仮面史上重要な位置を占めるものである。
木造菩薩面
木造行道面
木造追儺面(父鬼、子鬼)