銘にある日和佐保【ひわさほ】八幡宮とは、現在も徳島県海部郡日和佐町に所在する日和佐八幡神社のことで、最御崎寺とはほど近い。
この種三脚付き台盤の古例は他に知られていないが、鎌倉時代の絵巻に椀・皿類をのせて描かれた例があり、当時折敷【おしき】や高杯【たかつき】と同様に一般に用いられていたようである。
神前の御饌【みけ】を盛る供具【くぐ】としても、鷺脚付の円形盤という稀少な遺例であり、かつその銘により作期・由緒が明確であることなど、この種の中世漆芸品の中でも基準的・代表的な遺例の一つとして価値高い。