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岡本太郎(1911−1996)
OKAMOTO,Taro
反世界
Anti−World
1964年
油彩・キャンバス
212.5×308.5cm
東京国立近代美術館(作者寄贈)
1911年,東京に生まれる。29年東京美術学校を中退し父母の岡本一平・かの子の渡欧に同行,戦前のパリで青春時代を過ごす。抽象絵画やシュルレアリスムに目覚める一方,コスモポリタンな文化環境の中で痛烈に「世界」に対する「我」,つまり自らの「生」を意識するようになる。60年代になると戦後の日本から失われつつあったもの,例えば縄文土器や沖縄の伝統などに見られる生命力,民族的な力強さに美しさを見出した。黒と極彩色のからみあう特徴的な画風は激しい筆使いによって一層抽象的性格を強め,記憶の奥底に訴える。芸術を「呪術」また「人間生命の根源的発渾沌のもっとも明快な表現」とした作者の強烈な魂のエネルギーを内包しているようだ。(N.M.)