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オノサト・トシノブ(1912−1986)
ONOSATO,Toshinobu
Circle−’70
Circle−’70
1970年
油彩・キャンバス
120.0×120.Ocm
東京国立近代美術館(藤岡時彦氏寄贈‐妻英子を偲んで)
1912年,長野県に生まれる。津田青楓に学ぶ。戦前は二科会や自由美術家協会に所属していたオノサトは,戦後,1950年代後半から幾何学的抽象構成の作風となる。とくに円形が重要なモチーフとなる。というか,円は彼にとっては,モチーフというより,「完全な形態であり,方向もかたむきももたない」形態として,「目的でも,主題でも」ないものとして,生涯あり続けた。60年代に入ると,そこに色彩が加わって画面は装飾的,というよりも万華鏡のような美しさを発揮するようになる。その作品は当時の欧米の「オップ・アート」に比せられることもあるが,彼にとって絵画とは,人間と相似の関係にあるもの,人間界とは違う基準に立つ自立的なものでなければならない,という思想から出ている。(S.C.)