『備忘抄』(筆写本)

『びぼうしょう』(ひっしゃぼん)

概要

『備忘抄』(筆写本)

『びぼうしょう』(ひっしゃぼん)

縦23×横15cm

千代田区隼町4-1 国立劇場

登録番号:797
六代目鶴澤友次郎旧蔵資料
解説:田草川みずき(千葉大学准教授)

独立行政法人日本芸術文化振興会

筆写本。題簽には「吹寄」とあり。六代目鶴澤友次郎の署名と昭和17年(1942)の年記がある。帙の題簽題は「備忘抄」。初丁表と裏は目録で、項目数は85。
内容の大部分は、「朱」と呼ばれる三味線譜の記録である。例えば、目録にある「日吉丸三弾出し」は、「日吉丸稚桜」三段目の三味線の弾き出し部分、「郡司兵衛合」は、「傾城倭荘子」郡司兵衛住家に用いられる合の手の朱を記したもの。また「千両のぼり髪すきメリヤス」「宗五郎詮議メリヤス」「伊賀越竹林メリヤス」などは、伸縮自在な布地の名に因み、各作品の舞台上の動きや雰囲気に合わせて同じ旋律を任意に繰り返す「メリヤス」の朱である。こうした実演のための心覚えのほか、「政太夫音遣ヒ事」などの芸談の類、初代鶴澤寛治(観西翁)作「たとえ尽し」の本文と朱などもあり、まさに「備忘」のために書き継いだものと思われる。現在の文楽では上演されていない竹田出雲作「大内裏大友真鳥」四段目、三笠村の朱(部分)など、注目すべき記載も多い。

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