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遠雷
Distant thunder
1961(昭和36)年
油彩、麻布 72×90.5㎝
oi1 on canvas
第4回新日展
雨雲の低くたれこめた空の下で田仕事に人々がいそしんでいる。遠雷が聞こえるのであれば、もう梅雨も明けるのであろう。そうした季節の感情をこの絵は表している。
小絲源太郎は印象派の影響を受けた作品によって画壇に登場したのであるが、1919年から7年間画壇と交渉を断ち、その後画壇に復帰した時は、細密克明な写実画風に変わっていた。その写実画風は昭和10年代に入ってから自由なのびのびした画風に移り、それが戦後の成熟期の画風に発展していった。日本の四季おりおりの自然や都会の景観から触発された作者の感情や感興を鮮明な色彩と歯切れよい筆道いで表す、これが戦後多くの人々の注目するところとなった小絲源太郎の作品の特質であり、この〈遠雷〉もそうした特質を十分に示す好作例である。