洞簫「鳳凰」

どうしょう ほうおう

概要

洞簫「鳳凰」

どうしょう ほうおう

全長34.5cm

千代田区隼町4-1 国立劇場

登録番号886
紀州徳川家伝来雅楽器
解説:日高薫(国立歴史民俗博物館教授)

独立行政法人日本芸術文化振興会

箱書には「洞簫」とあるが、中世末期から近世にかけて用いられた一節切(ひとよぎり)に相当する。一節切は、尺八の一種といえるが、竹製で節が一つだけであることからその呼称があり、洞簫は一節切の別名である。伝世する楽器の箱書や附属文書から、紀州徳川家においては、一節切を洞簫と呼んでいたようである。なお、中国にも洞簫と呼ばれる竹製縦笛があるが、こちらは非常に細長い縦笛が一般的で、日本で浸透した普化尺八や一節切とは形状も音色もかなり異なるものである。
本管は徳川家康(1543-1616)所用と伝えられる。歌口や管尻、指孔周辺を帯状に残して総体黒漆塗とし、樺巻(補強・装飾のため樺桜の皮を巻く技法)は施さない。管の上部に金の金貝(かながい・文様形に切り抜いた金属の薄板を嵌め込んで装飾する技法)で、鳳凰を表す。

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