祭りの日

まつりのひ

概要

祭りの日

まつりのひ

三岸黄太郎  (1930-2009)

みぎし・こうたろう

昭和57年/1982年

油彩・キャンバス

90.0×90.0cm

1

一宮市三岸節子記念美術館

画面右下に署名:K.migishi
三岸黄太郎は、1930(昭和5)年に、好太郎と節子の長男(第三子)として生まれた。その名前は、好太郎の死後、節子により、夫の好んだ黄色にちなんでつけられた。若い頃より油絵を描き、1953(昭和28)年に初の個展を開催するとフランスに留学し、その後節子もあとを追って渡仏した。ともに1955(昭和30)年に帰国するまで、美しい風景や巨匠たちの作品に刺激を受けて制作に励んだ。そして1968(昭和43)年には一家で南フランスに渡り、地中海沿いの明るい光の降り注ぐカーニュに拠点を置きつつ、黄太郎の運転する車でヨーロッパ各地を巡った。その後1974(昭和49)年、ブルゴーニュ地方のヴェロン村に居を移すと、北フランスのやや暗い光に包まれた風景が黄太郎の風景画に転機をもたらした。<祭りの日>では、簡潔な構図の中に濃淡やぼかしで微妙な光の変化を表現し、繊細なタッチや引っかきが独特のマチエールをもたらしている。農家を改築したヴェロンのアトリエでの静かな生活の中で、天候や季節、時間による光や空気の変化を感じながら生み出された表現であろう。1989(平成元)年の帰国後も、たびたびフランスを訪れては風景画を描き続け、父・好太郎から豊かなマチエールとロマンチックな世界を、そして母・節子から風景画の大胆で簡潔な構図を受け継ぎながら独自の作風を生み出し、静謐で詩的な世界を築いた。

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